チワワのワクチン

もともとワクチンというものは、感染症のウイルスの毒素を弱めた「抗原」のことです。
ワクチン(抗原)を犬の体内に注射すると、この「抗原」に対抗する「抗体」が体内で新たにつくられます。毒素を弱めているので、「抗体」が勝り、「抗原」を退治できるので、新たにつくられた「抗体」だけが体内に残るのです。
この現象を、目的としてワクチン接種を行いますが、これには副作用が起こる場合があります。副作用が原因で、病原体の症状が出たり、アレルギー・自己免疫疾患などの病気になったりすることがあります。特に抵抗力の弱い子犬や老犬が、この副作用を起こす確立が成犬に比べると非常に高くなります。命に関わるような全身性ショックは数千~1万件に1件ぐらいといわれているそうです。


何種のワクチンを接種すれば良いの?

ワクチンの種類 5種 6種 8種 9種 1~5は、重要なワクチンでコアワクチンとも呼ばれています。 どの混合ワクチンでもこのコアワクチンは、含まれています
犬ジステンパー
犬パルボウイルス感染症
犬アデノウイルスI型感染症(犬伝染性肝炎)
犬アデノウイルスII型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
犬パラインフルエンザ
犬コロナウイルス感染症
犬レプトスピラ病黄疸出血型
犬レプトスピラ病カニコーラ型
犬レプトスピラ病へブドマディス
通常、2種・5種・6種・8種・9種など、色々種類がありますが、数が多ければベストと言う事はありません。
多ければ多いほど、個体に対して副作用のリスクが増えてきます。
当犬舎では、初乳を飲めなかった子には、1ヶ月目に2種を接種し、2回目以降は5種か6種を接種するようにしています。

副作用について

軽度な副作用 発熱、不活発、食欲低下などの症状が注射後1~2日で出ることもありますが、治療なしで解決することがほとんどです。

中等度な副作用 代表的なものはじんましんです。ハチに刺された時を思い出してみてください。ハチ毒に対して皮膚の血管が反応すると、激しい痛みを伴い、真っ赤に腫れあがります。動物の場合はこのじんましんが、唇や目の周りあるいは首の周りの赤みや腫れとして現れます。

重度な副作用 「アナフィラキシー反応」といわれるものです。この反応は突然起こり、呼吸困難に陥るなど生命に関わる危険性のあるアレルギー反応です。

アナフィラキシー反応とは? アナフィラキシー反応は、狂犬病・犬コロナウイルス・犬パルボウイルス、そしてレプトスピラなどの不活化ワクチンより一般的です。

アレルギー対策 花粉などに対する季節性のアレルギーがある犬は、“アレルギー症状の出ない時期”にワクチン接種する方がよいでしょう。
というのも、一年の中である一定期間だけ皮膚炎などの症状が出るアレルギー性皮膚炎の犬に対して症状が出ている期間に  ワクチンを接種すると、ワクチンアレルギーが悪化するという報告があるからです。
また、接種後の状態は注意深く観察する必要もあります。通常、反応はワクチン接種後、数分~数時間(24時間未満)以内に起こります。ワクチンを接種したら、動物病院の待合室に戻った時点から観察を続け、特に接種後30分~40分は経過を注意深く観察しましょう。
また、自宅に戻ってからも食欲や元気など通常と少しでも違うことがあればすぐに動物病院に連絡できるよう、観察を怠らないようにしましょう。
動物病院によっては、万が一のアレルギー反応に迅速に対応できるよう、午前中の接種を促しているところもあるようです。
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